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【世界名車クロニクル】三菱・スタリオン(1982)

2015.03.09
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仮想ライバルはなんとポルシェ・924! 

◯インタークーラーターボを初搭載

1982年5月に登場した三菱・スタリオンは、スーパーカーブームの影響を受けて、ヘッドライトにはリトラクタブルを採用したスペシャリティカーだ。

直線を強調したハッチバックボディのサイズは全長4410mm×全幅1695 mm×1320mmのナローボディと輸出仕様と同じオーバーフェンダーを採用した全幅1745mmのワイドボディがある。エンジンは発売当初、2L直4SOHCターボと2L直4SOHCの2種類だったが、1983年にはインタークーラーを追加。1984年に最高出力200馬力のシリウスDASH3×2、2L直4SOHCターボを追加。そして1988年には2.6L直4SOHCターボが登場する。駆動方式はFRのみで、スタイリングだけでなく、駆動方式も同じポルシェ・924が仮想ライバルだった。

数あるグレードの中で、シリウスDASH3×2の2Lターボを搭載したワイドボディのGSR-VRは、50台の限定車で、超希少車として都市伝説になるほど。新車時価格は253万円~312万5000円。
 
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◯映画やテレビドラマとのタイアップで登場

90年代に入ってから登場する三菱・ランサーエボリューション。その直線的で、武骨なスタイリングはテレビアニメの機動戦士ガンダムに似ていると言われた。ちょうどファーストガンダムが再放送によって人気が急上昇し、ガンプラを求めてデパートに行列が出来たころに、元祖ガンダム的デザインを採用した三菱・スタリオンが登場するのである。

同じ時期に登場した日産・フェアレディZやホンダ・プレリュードと比べても、直線的でエッジのたったボディラインはまさに機械という印象を与えた。デビュー時から搭載する4G63ターボエンジンは、日本初の空冷式インタークーラーの装着、そして200馬力を発生したシリウスDASH3×2の搭載、そして最終的には2.6L直4ターボへと進化していくのも、どことなくガンダムが強くなっていくことにも共通項が見いだせる。

少々、余談が長くなってしまったが、スタリオンを語る上で外せないのが、映画やドラマとのタイアップだ。1983年に公開された『キャノンボール2』という映画に、スタリオンはリチャード・キールとジャッキー・チェン組の愛車として登場。映画の内容は、アメリカを西海岸から東海岸まで賞金獲得のためにルール無用のレースを行うという破天荒なもので、スタリオンのほかには、ロールスロイス・シルバーシャドウ、シボレー・コルベット、ランボルギーニ・カウンタックといった現在でも名車と呼ばれるクルマが多数登場している。劇中に出てくるスタリオンは、ハイテクマシンとしてまるでマッハ号のような仕掛けが組み込まれている。

そしてもう一つ、スタリオンが活躍したテレビドラマがある。それが1989年にテレビ朝日で放送された『ゴリラ・警視庁捜査第8班』だ。西部警察の後に石原プロモーションが製作した刑事ドラマだが、舘ひろしの愛車としてガルウィングに改造されたスタリオンが登場。西部警察ファンにとっては完全にスーパーZの二番煎じであったが、ガンダム的要素の強いスタリオン+ガルウィングドアは一部のマニアにとって涙ものだっただろう。

キャノンボール2のハイテク装備やゴリラのガルウィング化などやはりスタリオンがもつ先進的なメカ感は日本だけでなく、世界共通のものだったといえるだろう。
 

萩原文博(自動車ジャーナリスト)
中古車情報誌「カーセンサー」の編集部に大学在学中から18年在籍し、フリーランスの編集者となる。新車、中古車を問わずお得な買い方を紹介するバイヤーズガイドなどを得意とする。常に中古車相場をウォッチし中古車相場師とも呼ばれている。

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